プロットポイントの感想

夏川椎菜さんの1st Live Tour プロットポイント、参加してきました。
千葉、愛知、追加公演の中野でぼくの参加する公演は一足お先に終わりです。
初めてのソロライブらしい初々しさもありながら、本人のこだわりが随所に感じられる素晴らしいライブでした。

ライブの構成としては、寸劇パートと歌のパートを交互に、というもので、見せ方としては豊崎さんのファーストライブに近いんじゃないかと。

ライブ自体の話をすると、「この子は客の楽しませ方分かってんなぁ」というのが一番。
もちろんTrySailで培ってきたものがあるにせよ、初めてのソロライブツアーでこれなら末恐ろしいな夏川椎菜
アルバムを聴いてこっちが期待していたものに対して、全て100点の回答をしてくれたんじゃなかろうか。余所様の名前であれですが、豊崎愛生さんと寿美菜子さんの合いの子みたいな、そんな楽しさでした。

ステージ上に配置されているトロッコがダンサーの手押しだったり、「チアミーチアユー」のコールの客用カンペが手書き風でしかも手でめくるタイプのものだったり、手づくりでアナログな見せ方で、それがすごく文化祭っぽくていいなぁと。
このライブを作る過程で、あれこれ案を出し合ったり、ドタバタ慌ただしく準備をしたり、そんな光景も思い浮かぶような。
ファーストライブらしくて、良い。

寸劇は、ライブパートではダンサーとしても参加する"ひよこツインズ"の二人と"パンダくん"ことパンダの着ぐるみによる、セリフが全くなく音と動きで全てを表現するもの。
この寸劇の受け止め方は、受け手に全部委ねられてるんじゃないかと勝手に判断していろいろ推測すると、このパンダくんはTrySailとしてデビューしてからソロアーティストとしてログライン(というかファーストプロット)を生み出すに至るまでの、夏川さんのネガティブな面の具現化なんじゃなかろうかと思います。
このパンダくん、ひよこツインズから隠れるように逃げ回ったり、他に誰もいないステージでひとり立ち尽くしたり、劇中で日陰者のようでありながら、突如としてキレキレのダンスを披露するところもあり、自分のやりたいことの表現方法に悩んでいるような、そんな描かれ方をされていました。
ライブ本編終盤の「パレイド」のとき、ステージ下手側に夏川さん、上手側にパンダくんという配置で、歌う夏川さんの動きをそのままトレースしたように動くパンダくん。
曲の終わりには、二人がステージ中央で向かいあったあと、本編ラストの「ファーストプロット」では、夏川さんはパンダくんに背を向けてステージから去っていくんですよね。
もう完全にそういうことだなぁ、とぼくの中では理解しました。

そして、この中野での追加公演が映像化するとのこと。
これはほんとうに嬉しい、というか安心しました。
最初のひとりでのステージってやっぱりファンにとっても特別なものなので、できるだけ映像に残しておいてほしい。
そこにいられなかった人があとからそれを追体験できることのありがたみ、というのを最近某スーパー声優のほうで痛感したので。

最後のMCで「歌を歌うことが好きになりました!」って言い切ってたのがかっこ良かったなぁ。

次は生バンドでやってください。