We are SPHERE!!!! 前半戦を振り返って

6月に始まったツアーも、17公演中8公演が終わって早いものでもう折り返し。
ツアーがおわってしまう寂しさがすでに湧きつつありますが、次の徳島公演までちょっと期間が空くので、これまでの公演で感じたことなど、諸々書き留めておきます。

今回のツアーのそれぞれの公演の内容自体は、とてもオーソドックスなスフィアのライブです。これまでと違うところはというと、アコースティックアレンジの曲が組み込まれているくらいで、ソロコーナーがあって、朗読劇があって、これまでスフィアのみなさんが見せてきてくれたものの正統進化という印象です。

アコースティックアレンジの話

「ちょっと私たちも座らせていただいて…」なんて切り出すからトークショーでも始まるのかと思いましたね。
前半戦では、キミが太陽微かな密かな確かなミライの2曲をアコースティックアレンジで歌ってくれています。My Only Placeもあわせてですが、これがどれも素晴らしくて、スフィアさんの歌声そのものの魅力を再認識できる、大人スフィアな一面が堪能できます。また、個人的な涙腺刺激ポイントとして挙げたいのが、微かな密かな確かなミライの「どんな遠くても」からの一連の流れ。ここはそれぞれ一節ずつソロパートを繋いでいき大サビへ、という部分ですが、そこで四人が歌に合わせて順々にバトンを繋いでいくような振り付けをしていて、そこでもう「あぁ…すふぃあさん…」となるのです(語彙力の欠如)。
前半戦の2曲はどちらも比較的アップテンポな曲でしたし、この曲がこのアレンジ!みたいなことがまた後半戦であるかもしれません。
個人的には、一分一秒君と僕の推し

大阪公演で。直前のMCでゲラゲラ笑ってた戸松さんが、曲に入った瞬間、大人なレディになってしっとり歌い始めたことに感嘆。アーティスト戸松遥としてのプロ意識を目の当たりにしました。

セットリストのこととか

当初、ツアーが発表されたとき、充電期間に入ることを僕自身だいぶ重く受け止めてしまっていたので、このツアーを通してスフィアの楽曲をすべて歌うくらいの集大成のようなセットリストになるのかなぁと想像していました。しかし、フタを開けると、今のところはそんなことはなく、むしろ充電期間に入ることを意識させないようにあえてそうしているのかなと思えるほど。

現時点でセットリストに入っていない曲にも聴きたい曲はもちろんたくさんありますが、個人的には思い残すことが多少ある状態のほうが充電期間のモチベーションになるのでは……という気もするので、これはこれでありだなぁと。

ただ、そんななかにもやはり、四人の意志のようなものが、セットリストから感じられます。 Eternal ToursNEVER ENDING PARTY!!!!情熱CONTINUEといった「終わらないこと」「続けていくこと」をテーマにした楽曲が多くセットリストに組み込まれているのは、必ず戻ってくるよ、というスフィアからのメッセージなのではないでしょうか。

思えばこれらの曲はどれも2014年から2015年にかけて発表されたもので、四人のインタビュー記事など(これとかツアーパンフのとかアニステグランプリのとか)を読むと、やはりスフィアが5周年を迎えた頃、自分たちの活動を見つめ直していた時期があったようで。そのなかで、自分たちが今までやってきたことを生かしつつも、新しい挑戦をしていく、という方向性を打ち出したのが、芝居と音楽を融合させた“sphere music story 2015 DREAMS, Count down!!!!”。

それぞれが、声優として、ソロアーティストとして、キャリアを積み重ねてきたスフィアだからこそできるステージ。これからもスフィアがスフィアであり続けるために変わっていく、その姿勢を象徴するのがDREAMS, Count down!でしょう。

少し脱線しますが、ぼくはDREAMS, Count down!が大好きです。言い切ってしまいますが、スフィアの曲でいちばん。さらに、ジャケ良し、PV良し、カップリング良し、でシングル盤としても素晴らしい作品です。

で、結局なにが言いたいかと言うと、スフィアさんの歴史の中でも重要な1曲である(はずの、ぼくの大好きな)DREAMS, Count down!を歌ってください!、ということ(いちおうアルバムツアーだし固定で歌ってくれると思ってたよ)。「思い残すことが多少あるほうが〜」なんて言っておいてブレブレの思考が露呈しますが、こればっかりは聴かずに充電期間は迎えられません。

ぼくにとってのDREAMS, Count down!みたいな曲がみんなそれぞれあるだろうし、やっぱりできるだけたくさんの曲を歌うのがいいんでしょうかね。

そこで、先日発表された、追加公演の幕張のセットリストはガラッと変わる宣言とミュージックレインフェスティバルの開催。幕張は1日目と2日目でも内容がかなり違うとのこと。スフィアの音楽に興味を持つきっかけになったあの曲とか、今回のツアーでも歌ってくれているけど何度でも聴きたいあの曲とか、たくさん聴けるといいね。

ミューレフェスはいつかはやるだろう、とは思ってましたが、まさかツアー中にやるとは。ミュージックレイン大集合となると、全国ツアーやアリーナライブを経てすっかり大きくなり、もうミューレ二期生なんていう枕詞もまったく必要なくなってしまった後輩ちゃんと一緒のステージに立つところがまた観られるのを期待してしまいます。スフィアとTrySailの共演というと、昨年のアニメ紅白で初めて実現しています。7人揃ってステージに立つ姿を見たときの感動は唯一無二で、感慨深いものでした。ぼく自身、昨年のTrySailの全国ツアーには参加することはできなかったのですが、今年のアニメ紅白で久しぶりにTrySailのパフォーマンスを観たとき、彼女たちのスケールがぼくの知っていたそれと比べて格段に大きくなったなと感じたのを覚えています。もしまた7人揃って歌うことが実現するのであれば、ミュージックレインの歴史にまた新しい1ページが刻まれる1日になるのではないでしょうか。

自由さに拍車のかかるスフィアさん

長いツアーですと、だんだんとゆるい雰囲気になっていくものだろうとは思いますが、スフィアさん、初っ端から飛ばしてます。高垣さんはひたすらダジャレをぶっこんでくるし。戸松さんは相変わらずだし。本来そっち側ではないであろう寿さんも便乗してしまっているし。豊崎さんだけが、最後の砦として、なんとか踏ん張っているという有り様です。

やりすぎなのでは?と思わないこともないのだけど、スフィアさんがこうしてぼくらの前で歌ってくれる、笑顔を見せてくれる、そういったひとつひとつの瞬間を大切にしないといけないなという気持ちが今は強いので、何もかも許せてしまいます。もう好き放題やってくれ。スフィアのみんなが楽しめるのがいちばん。それを端から眺めさせていただけるだけでぼくは満足です。

で、その自由さが生きたのが、セットリストの最後を締め括るキミ想う旋律神奈川県民ホールの二日間では、この曲を聴いて歌って涙したものですが、回を増すごとに「楽しさ」がそれを上回っていきます。その原因は主に「尖らなくても~」の部分の戸松さん。最初あれを見たとき、曲の雰囲気がー、と心配しましたが、今ではこれを楽しみにしているくらいで、ぼくも元気に尖っています。ほんとに楽しい。やっぱりライブは「楽しかった!」で終わりたいし、スフィアさんもそれは同じで、だからこそのこの楽しさなんだろうなと。

後半戦に向けて

徳島からセットリストが変わるのはほぼ確定でしょう。それも豊崎さん曰く、「何かが革命的に変わる」とか。なんでしょーね。楽しみ。 9月に入ったらほぼ毎週ライブということになるし、あっという間にファイナルを迎えてしまいそう。
ひとつひとつの瞬間を大切にして、目一杯楽しんで 、スフィアの4人が安心して充電期間に入れるような、最高の思い出にしたいものですね。