We are SPHERE!!!! 前半戦を振り返って

6月に始まったツアーも、17公演中8公演が終わって早いものでもう折り返し。
ツアーがおわってしまう寂しさがすでに湧きつつありますが、次の徳島公演までちょっと期間が空くので、これまでの公演で感じたことなど、諸々書き留めておきます。

今回のツアーのそれぞれの公演の内容自体は、とてもオーソドックスなスフィアのライブです。これまでと違うところはというと、アコースティックアレンジの曲が組み込まれているくらいで、ソロコーナーがあって、朗読劇があって、これまでスフィアのみなさんが見せてきてくれたものの正統進化という印象です。

アコースティックアレンジの話

「ちょっと私たちも座らせていただいて…」なんて切り出すからトークショーでも始まるのかと思いましたね。
前半戦では、キミが太陽微かな密かな確かなミライの2曲をアコースティックアレンジで歌ってくれています。My Only Placeもあわせてですが、これがどれも素晴らしくて、スフィアさんの歌声そのものの魅力を再認識できる、大人スフィアな一面が堪能できます。また、個人的な涙腺刺激ポイントとして挙げたいのが、微かな密かな確かなミライの「どんな遠くても」からの一連の流れ。ここはそれぞれ一節ずつソロパートを繋いでいき大サビへ、という部分ですが、そこで四人が歌に合わせて順々にバトンを繋いでいくような振り付けをしていて、そこでもう「あぁ…すふぃあさん…」となるのです(語彙力の欠如)。
前半戦の2曲はどちらも比較的アップテンポな曲でしたし、この曲がこのアレンジ!みたいなことがまた後半戦であるかもしれません。
個人的には、一分一秒君と僕の推し

大阪公演で。直前のMCでゲラゲラ笑ってた戸松さんが、曲に入った瞬間、大人なレディになってしっとり歌い始めたことに感嘆。アーティスト戸松遥としてのプロ意識を目の当たりにしました。

セットリストのこととか

当初、ツアーが発表されたとき、充電期間に入ることを僕自身だいぶ重く受け止めてしまっていたので、このツアーを通してスフィアの楽曲をすべて歌うくらいの集大成のようなセットリストになるのかなぁと想像していました。しかし、フタを開けると、今のところはそんなことはなく、むしろ充電期間に入ることを意識させないようにあえてそうしているのかなと思えるほど。

現時点でセットリストに入っていない曲にも聴きたい曲はもちろんたくさんありますが、個人的には思い残すことが多少ある状態のほうが充電期間のモチベーションになるのでは……という気もするので、これはこれでありだなぁと。

ただ、そんななかにもやはり、四人の意志のようなものが、セットリストから感じられます。 Eternal ToursNEVER ENDING PARTY!!!!情熱CONTINUEといった「終わらないこと」「続けていくこと」をテーマにした楽曲が多くセットリストに組み込まれているのは、必ず戻ってくるよ、というスフィアからのメッセージなのではないでしょうか。

思えばこれらの曲はどれも2014年から2015年にかけて発表されたもので、四人のインタビュー記事など(これとかツアーパンフのとかアニステグランプリのとか)を読むと、やはりスフィアが5周年を迎えた頃、自分たちの活動を見つめ直していた時期があったようで。そのなかで、自分たちが今までやってきたことを生かしつつも、新しい挑戦をしていく、という方向性を打ち出したのが、芝居と音楽を融合させた“sphere music story 2015 DREAMS, Count down!!!!”。

それぞれが、声優として、ソロアーティストとして、キャリアを積み重ねてきたスフィアだからこそできるステージ。これからもスフィアがスフィアであり続けるために変わっていく、その姿勢を象徴するのがDREAMS, Count down!でしょう。

少し脱線しますが、ぼくはDREAMS, Count down!が大好きです。言い切ってしまいますが、スフィアの曲でいちばん。さらに、ジャケ良し、PV良し、カップリング良し、でシングル盤としても素晴らしい作品です。

で、結局なにが言いたいかと言うと、スフィアさんの歴史の中でも重要な1曲である(はずの、ぼくの大好きな)DREAMS, Count down!を歌ってください!、ということ(いちおうアルバムツアーだし固定で歌ってくれると思ってたよ)。「思い残すことが多少あるほうが〜」なんて言っておいてブレブレの思考が露呈しますが、こればっかりは聴かずに充電期間は迎えられません。

ぼくにとってのDREAMS, Count down!みたいな曲がみんなそれぞれあるだろうし、やっぱりできるだけたくさんの曲を歌うのがいいんでしょうかね。

そこで、先日発表された、追加公演の幕張のセットリストはガラッと変わる宣言とミュージックレインフェスティバルの開催。幕張は1日目と2日目でも内容がかなり違うとのこと。スフィアの音楽に興味を持つきっかけになったあの曲とか、今回のツアーでも歌ってくれているけど何度でも聴きたいあの曲とか、たくさん聴けるといいね。

ミューレフェスはいつかはやるだろう、とは思ってましたが、まさかツアー中にやるとは。ミュージックレイン大集合となると、全国ツアーやアリーナライブを経てすっかり大きくなり、もうミューレ二期生なんていう枕詞もまったく必要なくなってしまった後輩ちゃんと一緒のステージに立つところがまた観られるのを期待してしまいます。スフィアとTrySailの共演というと、昨年のアニメ紅白で初めて実現しています。7人揃ってステージに立つ姿を見たときの感動は唯一無二で、感慨深いものでした。ぼく自身、昨年のTrySailの全国ツアーには参加することはできなかったのですが、今年のアニメ紅白で久しぶりにTrySailのパフォーマンスを観たとき、彼女たちのスケールがぼくの知っていたそれと比べて格段に大きくなったなと感じたのを覚えています。もしまた7人揃って歌うことが実現するのであれば、ミュージックレインの歴史にまた新しい1ページが刻まれる1日になるのではないでしょうか。

自由さに拍車のかかるスフィアさん

長いツアーですと、だんだんとゆるい雰囲気になっていくものだろうとは思いますが、スフィアさん、初っ端から飛ばしてます。高垣さんはひたすらダジャレをぶっこんでくるし。戸松さんは相変わらずだし。本来そっち側ではないであろう寿さんも便乗してしまっているし。豊崎さんだけが、最後の砦として、なんとか踏ん張っているという有り様です。

やりすぎなのでは?と思わないこともないのだけど、スフィアさんがこうしてぼくらの前で歌ってくれる、笑顔を見せてくれる、そういったひとつひとつの瞬間を大切にしないといけないなという気持ちが今は強いので、何もかも許せてしまいます。もう好き放題やってくれ。スフィアのみんなが楽しめるのがいちばん。それを端から眺めさせていただけるだけでぼくは満足です。

で、その自由さが生きたのが、セットリストの最後を締め括るキミ想う旋律神奈川県民ホールの二日間では、この曲を聴いて歌って涙したものですが、回を増すごとに「楽しさ」がそれを上回っていきます。その原因は主に「尖らなくても~」の部分の戸松さん。最初あれを見たとき、曲の雰囲気がー、と心配しましたが、今ではこれを楽しみにしているくらいで、ぼくも元気に尖っています。ほんとに楽しい。やっぱりライブは「楽しかった!」で終わりたいし、スフィアさんもそれは同じで、だからこそのこの楽しさなんだろうなと。

後半戦に向けて

徳島からセットリストが変わるのはほぼ確定でしょう。それも豊崎さん曰く、「何かが革命的に変わる」とか。なんでしょーね。楽しみ。 9月に入ったらほぼ毎週ライブということになるし、あっという間にファイナルを迎えてしまいそう。
ひとつひとつの瞬間を大切にして、目一杯楽しんで 、スフィアの4人が安心して充電期間に入れるような、最高の思い出にしたいものですね。

ISM発売記念直筆サインお渡し会に行ってきました。

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豊崎さんお渡し会の感想

幸運なことに、ISMの発売記念イベントに当選し、直筆サインお渡し会に参加することができました。
ぼくが行ったのは長野市内某所の豊崎愛生さん回。

ちなみにこういったいわゆる接近戦は、らくがき4コマのとき以来の2回目。
まあ当然のことながら1回経験してるだけでは慣れるはずもないですね。

豊崎さんは「相手が私だから緊張なんてしないでしょ?」なんて言うけど、相手がほかでもないあなただから緊張するんです。
プロ野球球団のファン感謝祭で背番号55(のちの44、のち日本ハム)から直接サインをもらったことが2度あって、そのときは握手もついていたというのに緊張のきの字すら無かった(暴言)

当選メールが届いたときからお渡し会で自分の順番が回ってくるまで、豊崎さんに何を話したいか、何を伝えたいか、をずっと考えていて、話したいことはあれやこれやあったのだけど、今だからこそ伝えたいこととなると、スフィアのこれからのことで。
こんな話してる人たくさんいるだろうなっていう、テンプレっぽい内容に結局なってしまったけど、まあそれでいいか、と。
自分のいまの気持ちには違いなかったし。

豊崎さんがなんて言ってくれたかは正直覚えてません。
終わった瞬間に一気に力が抜けるのと同時にどこかへいっちゃったような。
らくがき4コマのときも思ったけど、またリベンジしたい。

ちなみに、サインに添えてもらうイラストを「スフィアマーク、サメ、鳥、スフィアザラシ、花」から選ぶことができて、ぼくはスフィアマークにしました。
豊崎さんの描くサメに惹かれるものはあったけど、豊崎さん単体とはいえスフィアのリリイベだし、もしかしたらスフィアのこんな機会ってもうしばらくないかも、と思うと。

あと、4人のブログでそれぞれ色紙の写真をアップしてくれているのだけど、
寿さん戸松さん豊崎さんは「スフィアさんへ」、
そして最後の高垣さんの色紙は「あなたへ」になっていて。
準備の段階で、4人がサインを色紙に書き連ねていくときにも、こんなふうにひとりずつ想いを重ねていって、最後に「あなた」に届くように作ってくれたのかなぁと。
そういう意味では、今回のリリイベのように4人がそれぞれ1カ所を担当して地方をまわっていくお渡し会サーキット的な形式も、これはこれでスフィアならではなのかな。

豊崎さん、そして寿さん、高垣さん、戸松さん、ありがとうございました。
またひとつ宝物が増えました。
というか、単純にひとり1,120枚分のサインを書くというだけでもかなりの労力のはず。
スフィアのみなさん、おつかれさまでした。

スフィアスーパーライブ2017 ミラクルスフィア in 代々木第一体育館を終えて

「LAWSON presents スフィアスーパーライブ2017 ミラクルスフィア in 代々木第一体育館」に参加してきました。これほどまでに感情を揺り動かされた二日間がかつてあっただろうか、という2days。ライブのこと、というよりはほぼスフィアの「充電期間」について。

『充電期間』

正直に言うと、この発表を聞いてから2日目の開演前まで、ほんとうに10周年を迎えるときに帰ってきてくれるの…?という不安がぼくの頭の大部分を占めていました。チョコ祭りなどのイベントで、もうすぐ10周年だね、なんていう話もされていたので、少なくともそれまではこれまで通り続くんだろうなと楽観視していたところがあり、「ツアーが終わってから1年ちょっとライブやCDのリリースをしないだけ」とは言え、やっぱりユニットの終わりがいつか来るっていうことを意識せざるを得ず、すぐに頭の中を整理することができませんでした。

ライブに参加するときに「たとえ今日が最後だとしても悔いのないように」というのはいつも思っていることではあるけれど、実際にそれが現実味をおびてくるとなると、やっぱり辛い。

この発表のあと、1日目のラストに歌ったvivid brilliant door!の「楽しい瞬間はいつか終わっちゃうね」というフレーズで涙があふれてきて、「バイバイはやだやだ!」という歌詞そのままの感情に押し潰されそうでした。そのすぐ次の歌詞も耳に入らないくらいに。

ほっとする時間も大事

とまあ、こんなふうに最初は感じていて、翌朝5時までスフィアの曲をひたすら聴き続けながら悶々と一晩過ごしたりしたのだけど、2日目に代々木第一体育館へ向かう地下鉄の中で高垣さんのブログを読んだり、その日のステージでこれまでとまったく変わらない4人の笑顔を見たりして、今ではこの「充電期間」がスフィアがこれからもスフィアであるための前向きなものなのだと思えます。

なによりvivid brilliant door! 。1日目はむしろこの曲に打ちのめされて、まったく耳に入っていなかったところだけど、「ドアが繋がってればすぐに絶対また会えるよ」のところ。こんなふうに歌われたらもう信じるしかない。寿さんのソロのカラフルダイアリーでも「長く歩くためにちょっと一休み」なんて歌詞があって、8年間走り続けてきたスフィアだからこそ、こういう小休止も必要なのかもしれません。

By MY PACE!!の「大胆になれそうならチャンス 意外とリセットしても、平気? 思い込んでた色んなルール 一回やめにして深呼吸」なんて歌詞にうんうんとうなずくばかりです。(最近歌ってないのでツアーで歌いましょう)

この二日間の前後でまったく聴こえ方が変わってくる曲が他にもたくさん。

スフィアが帰ってこられる場所をつくれるように

豊崎さんのブログを改めて読み返していて、こんな一節がありました。

スフィア、は
居心地の良い居場所であり、キラキラと輝く景色であり、大切な仲間であり、守りたい約束であり、叶えたい未来でもあります。

(引用元:豊崎愛生オフィシャルブログあきまつり 2017年1月31日『あしたは発売日!』

この豊崎さんのスフィアへの想いはファンのスフィアへの想いと重なる部分が大きく、その約束を果たして未来を叶えるためにファンができることは、スフィアが帰ってこられる場所を作ること。ほんとに帰ってきてくれるの?なんて少しでも疑ったり邪推したりしていた自分をぶん殴ってやりたい。

ソロで培ってきたそれぞれの個性を集めて“スフィアらしさ”を表現していく四人ですから、この「充電期間」を経て、さらにパワーアップしたかたちでぼくたちの前に帰ってきてくれることを信じて待っています。

まずは次の全国ツアー。安心してスフィアが「充電期間」に入れるよう、これまでの感謝をすべて届けたい。

スフィアのみなさん、2016年もありがとうございました!

2016年もスフィアのみなさんには、たくさん楽しませていただきました。

ソロのステージを組み込んだスフィアフェスを皮切りに、高垣さん、豊崎さん、戸松さんと3人のソロツアーの開催。そして年の瀬のMusic Rainbow 04。ライブイベント以外にも、戸松さん、高垣さん、寿さんは舞台への出演もあり、2016年はソロの年だったと言えると思います。

推し変はしません

やはり僕の中で最も思い出深いのは豊崎さんのツアーで、“all time Lovin' ”から“walk on Believer♪”まで、豊崎さんの仕事への思いや、ファンに対するスタンスを見て、さらに惹かれるばかりでした。Music Rainbow 04で、“walk on Believer♪”を笑顔で歌ってくれたことにも一安心。彼女にも思うことは当然あるでしょうが、ハッピーな曲をハッピーな曲のままでいさせてくれる豊崎さんはとてもかっこいい。

高垣さんが楽しそうにしているとこっちも楽しい

それに加えて2016年は、individual、Premio × Melodia、AD-LIVE、Run for Your Wifeを通じて、高垣さんの歌やお芝居の魅力を知ることができた1年だったと感じます。

 

“individual”で初めて高垣さんのソロコンサートを見させていただいたのですが、やはりりソロのステージというのは個の魅力が120%凝縮されたもので、スフィアライブのソロコーナーで見られるそれとは大きく異なるということを改めて実感しました。

 

そしてその“individual”に触れてからの“Premio ×Melodia”がまた圧巻のパフォーマンス。クラシックコンサートというものにこれまで触れたことがありませんでしたが、高垣さんの歌声から言葉にできないほどの感動を覚えました。高垣さんのステージがこれまで以上に楽しみになるような、そんな1年でした。

スフィアの魅力

スフィアの4人はまったく異なる個性をもっていて、そんな彼女たちがユニットでは一つの方向をめざして、息の合ったパフォーマンスを見せてくれる。それが彼女たちのもつ魅力のひとつです。4人がスフィアとして培ったものがソロ活動に生かされ、ソロ活動で得たものがまたスフィアに還元されていく。そんな過程を見ていられるのはとても面白く、ユニットとソロ活動の相乗効果で、ますますスフィアを好きになっていくのを感じずにはいられません。

 

2016年はスフィアとしてのワンマンライブは結局スフィアフェスだけだったわけですが、来年2月のアルバムリリースから3月の代々木での2daysライブと、2017年はスフィアの年になるのではないでしょうか。

ソロとして充実の1年を過ごしたであろう4人が、今度はスフィアとしてどんなものを見せてくれるのか、これからも楽しみは尽きません。

来年もよろしく!

寿さん、高垣さん、戸松さん、豊崎さん。

2017年もさらなるご活躍を期待しています!

寿さんのソロツアーもそろそろあったら嬉しいな。寿さん成分足りなくなってきてますんで…

戸松遥 BEST LIVE TOUR 2016〜SunQ & ホシセカイ〜の感想などなど

戸松さんのベストライブツアーに行ってきました。
楽しかった!の一言。これに尽きます。


Q&Aリサイタル!

言わずと知れた、戸松さんのライブで最高の盛り上がりを見せる“Q&Aリサイタル!”
パシフィコ横浜でのツアーファイナル、通常のセットリストに加えて、ダブルアンコールとしても歌ってくれました。ツアーファイナルということで「ダブアンあるかな〜?あるならなに歌うかな〜?」なんて話をしたりもしていましたが、まあ十中八九これだろうと、そう確信していました。やっぱり何度聴いても楽しいし。
「BEST LIVE TOUR」と冠している以上、このツアーを締められるのは“Q&Aリサイタル!”以外になかったのではないでしょうか。

デビュー曲というわけでもなく、初主演だったり絶大な人気のある作品だったりのタイアップがついていたわけでもなく、純粋に曲の良さ、ライブの楽しさでベストアルバム投票第1位までのし上がったのはほんとうにすごい。

この曲が世に出たのは2012年で、もう4年前。スフィアのツアーでの初披露と2ndソロツアー(当時はぼくはまだライブに参加したことがなかったので、その空気を肌で感じていたわけではありませんが…)を経て、あっという間にライブの鉄板曲となり、それから現在まで戸松遥という看板をこの曲が背負い続けてきたように感じます。戸松遥といえばこれ、という曲があることはとても理想的なことです。ただ、その存在感が大きすぎるがゆえに他の曲が小さく見えてしまうようなこともあるような気がしています。

いつか“Q&Aリサイタル!”を押し退けて、ライブの中心にどかっと据えられる新たな曲がまた生まれたらいいな、なんて思ったり、思わなかったり。

バトン

今回のツアーの見どころのひとつに「バトントワリング」がありました。中野で初めて見たときは、驚きとともに大丈夫かな…とちょっと心配してしまう部分もありましたが、それは杞憂に過ぎませんでした。

最後に高く放り投げてそれを掴むところが決めになるポイントなのですが、それを失敗してしまう公演もあったり、明らかに弱気な部分が見えてしまったり、ということもあったのですが、それすらも笑顔に変えてしまうような演出がしっかりされていました。 当然本人は失敗したくないでしょうけど、たとえミスをしても許されてしまうのは、戸松さんのキャラクターのおかげ。(なんとかキャッチしてドヤるところも、掴み損ねてがっくしするところもかわいい)

なによりこれに関しては、ファイナルでビシッとツアー中でいちばんのパフォーマンスを見せてくれたところに「さすがは戸松遥」という感があります。

このバトンを見て思い出すのは、昨年の寿さんの3rdライブツアー“Tick Tick Tick”でのフラッグパフォーマンスで、寿さんはツアーの4公演すべてで完璧なフラッグさばきを見せてくれました。やっていることは同じようなことでも、その内容や本人のキャラクターによって、ここまで変わるんだなあと。どちらも「らしさ」が発揮された演出でした。

starlight

戸松さんのイメージというと、元気で明るくて、ライブは楽しく盛り上がって…というのが多くの人が抱いているものだと思います。ぼくもそうです。「どうしたらみんながもっと楽しんでくれるか」といつも考えているのが戸松さんですから、それでたぶん正解。

で、ある種、そのイメージに反するような曲をあつめたのがベストアルバム-starlight-。

これまでのソロ活動でリリースしてきた曲のなかから、いわゆる戸松遥的ではないものでこうして1枚のアルバムとして形にすることができるくらいに曲がたくさんあるものの、これらをフィーチャーしたライブというのはやっぱり前述の戸松さんのイメージからするとなかなかやりづらいと思います。今回のツアーは、その埋もれがちな曲たちにも光をあてる、という面でも意義のあるものだったのではないでしょうか。

ベストアルバムに収録されている曲はすべて歌うと最初に宣言してくれていたので、どこかで聴けると安心しつつも、ずっと聴くのを楽しみにしていたのが“Circle”。
これを聴くためのツアーだったと言っても過言ではない。
個人的に“Circle”は「戸松遥流 love your life」だと思っています。こういう何気ない日常に幸せがあふれている的な歌詞には、ふとした瞬間に背中を押してもらえる感覚を得ることがたくさんあって。ツアーを終えてから、あらためてこの曲の歌詞を眺めていると、戸松さんのこれまで歩んできた道とこれから歩いていく道を描いているようで、より一層自分にとっての大切な曲になったような気がします。

初心に帰る

正直に言うと、ツアーの初日、中野での公演がおわったあと、物足りない感覚がすごくあって。「戸松遥、君のベストはこんなものか…?」みたいな。

それでも、悶々と一晩過ごして、次の日のライブがおわったら「楽しかった!」になったわけで。たぶんその理由はライブへの心持ちというか、向いている方向が違ったからというか、そんな感じがします。戸松さんのツアーの少し前まで、高垣さんと豊崎さんのツアーにどっぷり浸かっていたことが、その原因だったのではないかと。
この二人の音楽は、どちらかというと受け身でいてもいいもののような気がしていて、ステージから発せられるエネルギーを受容する方面に力を割いていられます。一緒に歌ったりクラップしたり、というところも、あくまで自然に生まれた感情が外部に表れたもので。戸松さんのライブではそれではダメだった、ということなのかもしれません。

「こっちも全力で楽しむ!」という気持ちをもって、それをぶつけるつもりで臨んでからは、それはもう楽しい楽しいライブツアーでした。

気持ちの切り替えってほんとうに大事。ライブの予習なんてものをほとんどしなくなってしまったけど、初心に帰らないといけないなと実感しました。

2年続けてのツアーでしたが、次のツアーもそう遠くないうちにまた観られる気がしています。ベストアルバムをひとつの区切りとして、また戸松さんがどんなものを見せてくれるのか楽しみです。


春から続いていた3人のソロツアーがおわってひと段落です。そろそろスフィアさん本体にもなにか動きがありそう…?

豊崎愛生3rdコンサートツアー The key to Lovin'のこと その4

クローバー

ツアーがおわってすぐのおかえりらじおで、ステージ上では涙を見せてはいけない、ということを豊崎さんは語ってくれました。この話は以前にも僕はどこか(たぶんラジオだと思うんだけどはっきりと思い出せず…)で聞いたことがあって、豊崎さんはそういった強い信念をもってステージに立っているということをずっと認識していました。
2014年に行われたsphere's eternal live tourの最終公演でも、それを印象付けるシーンがありました。ライブの終盤、アカペラver.の“Future Stream”のあと。ツアーの終わりを迎えることへの一言。スフィアも客席も湿っぽい空気になってしまっていた中、豊崎さんがすこし間を置いて発した「なに話そうかなぁ…」という一言でその空気がほぐれたような気がしました。これは自身の役割を意識して、いまどうするべきかを考えて出た言葉だったはずです。

もしかすると、豊崎さんの信念からすれば、客席からでもはっきりとわかるほどの涙を見せてしまったこと、それは彼女のポリシーに反するもので、あまり良い思い出ではないのかもしれない。そんなことを思いつつ、ツアーが終わってからも、その涙について安直に感想を述べるのも憚られるような気がしていました。
それでも、その涙の理由を豊崎さんがおかえりらじおで笑いながら話してくれたことが嬉しくて、これもまた豊崎さんが前に進んで行く力になるんだなと。豊崎さんがこれまで経てきた良いことも悪いことも全部ふくめて自分をつくっているというのが3rdアルバム“all time Lovin' ”と、そのリード曲“クローバー”のコンセプトで、結果的に、それを体現したツアーファイナルになったのではないでしょうか。

walk on Believer♪

舞浜でのライブのときに、新曲つくっちゃう?みたいな話をしていたらほんとにツアー中にできてしまった曲。
そんな経緯もあって、3rdアルバム発売以降はじめてのシングルでありつつも、流れとしては“all time Lovin' ”のなかで生まれたものです。“letter with Love”における“ディライト”と同じ立ち位置。“ディライト”がそのふたつのアルバムを繋ぐ曲だったように、“walk on Believer♪”もこれまでとこれからを繋ぐ曲になることでしょう。

初めて披露されたのは、神奈川県民ホールでのライブでした。個人的にいちばん「楽しいライブだった」という気持ちがつよかったのが、この神奈川公演です。ツアーのはじまり!とか、地元!とか、ファイナル!とか、そういう要素がなくて、豊崎さんにとってもファンにとっても、良い意味で気の抜けた公演だったと思います。新曲初披露となるとここしかなかったのかな。

迷うこともあったけれど、いつもたくさんのスタッフのみなさまに支えられて、耳をかたむけてくださるみなさまが笑ってくれて。

ふと振り返ると、わたしの歩いてきた散歩道は色とりどりの愛と音楽であふれていました。

“みんなと歩いてきた道を信じてる”

そんな想いを込めて『walk on Believer♪』と名付けました。

(引用元:豊崎愛生オフィシャルブログあきまつり 2016年8月31日『walk on Believer♪』

こんな想いが込められた“walk on Believer♪”は、豊崎さんのこれまでの音楽活動のひとつの集大成であり、そして、これからの指針にもなる一曲だと思います。「余計なものを削ぎ落として、ありのままの自分らしさを見せるということを最近は意識していて、それができていると思っている。」9/19にタワーレコード渋谷店で行われたリリース記念インストアライブで、豊崎さんはこんな話をしていました。飾らない自分を見せるということは、ときには負の側面を見せることにもなります。それを厭わずにさらけ出していくことで、豊崎さんの言う「聴く人の生活に溶け込む音楽」により近づくのだと、豊崎さんがこれから目指す方向も示しているように感じました。

豊崎愛生 3rdコンサートツアー2016 The key to Lovin’を終えて

今回のツアーは豊崎さんの「音楽」に重きをおいた構成でした。聴かせるところは聴かせる、みんなで盛り上がるところは盛り上がる、というメリハリのあるセットリストで、ファンにとってもあまり余計な気を回さずに楽しめるようになっていたように思えます。クラップをしたり、みんなで歌ったり、それぞれが自由に楽しむというかたちが豊崎さんのライブの理想形であり、限りなくそれに近いツアーでした。豊崎さんの歩む道をこれからもまた一緒に歩いていきたいと、強く思います。


個人的に印象に残っている話として、大阪公演アンコールでのMCにて。
「アンコールって当たり前にあるものじゃないんですよ。」
これはファンを自称するのであれば、必ず胸に留めておかなくてはいけないことだと。

豊崎愛生3rdコンサートツアー The key to Lovin'のこと その3

ほおずき

この曲は正直なところ、実際にツアーで聴くまで、あまり自分のなかでしっくりきていなかった曲でした。昨年行われたスフィアの“DREAMS, Count down!!!!”の豊崎さんのソロコーナーでも歌われていましたが、それでもあまりピンと来ず(赤い衣装はかわいかった、とても)。

ただ今回のツアーで聴く“ほおずき”はこれまでと違って、すっと腑に落ちるような感覚があって。その理由をしばらく考えていたんですが、結局理由はわからず。単純に季節感だけが理由でもないよなあと。でもこんなふうに、ライブで聴くことで違った聴こえ方がすることなんていうのは、まったく珍しいことではなくて、これがライブの魅力のひとつです。同じツアーのなかでさえ、初日と最終日では得られる感覚が大きく違います。その積み重ねが、いろんな会場に行って、もっとたくさん歌を聴きたい、と思う原動力なのかなと思います。

あと、この曲について特筆すべきなのは、アウトロ。
音に合わせて鍵盤を踏むようにステップする豊崎さんが可愛くて可愛くて。

春風 SHUN PU 恋するラヴレター オリオンとスパンコール

豊崎さんのライブの魅力が思いっきり詰め込まれたパートでした。過去のツアーで実績のあった2曲はともかく、“恋するラヴレター”もそれらに匹敵するくらいライブ映えする一曲です。

串崎さんもこんなツイートをしているようにツアー初日からの完成度の高さにびっくり。豊崎さんのライブは、会場のみんなで作り上げる、という雰囲気を特に感じます。“春風 SHUN PU”の合唱も然り。“music”のクラップも然り。しかし、かといって、それは「ここではこうしなきゃいけない」というようなものではなくて。キンブレを振ったり飛び跳ねたりするでもなく、ただ音に身を委ねて体を揺らしたり、歌詞を口ずさんだりするだけでも心地よいのが豊崎さんのライブで、それぞれが良い意味で好きなように楽しんだ結果が初日の“恋するラヴレター”だったのかなと。

また、今回のツアーではバンドメンバーの紹介が“恋するラヴレター”のなかで行われたのですが、それの格好良さもまた格別でした。2ndツアーでその役目を担った“オリオンとスパンコール”でもそうでしたが、自然にそれぞれのパートのソロに移っていき、会場の熱気をさらに高めた状態で大サビへ、という流れが、まさにライブの醍醐味を詰め込んだような瞬間でした。こういう細かい部分をおろそかにしないところに、豊崎さんはもちろん、ライブを作るスタッフの方々のこだわりと、あくまで、「音楽」を魅せるステージを作るという意志を感じずにはいられません。

ディライト

思い返せば、“ディライト”は前回のツアー“letter with Love”の最終公演で初めて披露された曲で、2ndアルバム“Love letters”と今作をつなぐ一曲だったのかもしれません。僕にとって、前回のツアーが初めての豊崎さんのライブで、それからの2年半を経たうえで聴く“ディライト”はそのときよりもさらに深く深く心に刺さり、「旅の途中で君と会って」という歌詞の意味をようやく実体験として理解できた気がします。「旅」がこれからどこまでつづくのかはわからないけれど、そのなかでまたこの曲を聴くたびに、それまでの思い出を振り返ったり、それからに想いを馳せたりすることでしょう。

一千年の散歩中

豊崎さんやスフィアの音楽を好きになるまで、僕はある種のシンガーソングライター至上主義みたいな哲学をもって、音楽を聴いてきていました。自分で歌う歌くらい自分で作りなさい、とか、他人が作った歌でほんとに正直な気持ちで歌えますか?とか、そんなふうに思ってしまって。そのせいで、他のアーティストに楽曲を提供してもらってCDを出している人たちの音楽を、あえて避けて通ってきた気がします。しかし、いまではその考えが誤りだったとはっきりわかります。“一千年の散歩中”についての安藤裕子さんのツイートがその核心をついたものでした。その人にしか作れない曲があれば、その人にしか歌えない曲もあって。でもその歌うべき人が、作った本人とは限らない。ほかの人に歌ってもらうことで、その人の作る音楽の世界が広がり、そして、それを歌う人が新たな息を吹き込むことで、ひとつの音楽として完成する。楽曲提供というかたちでこそ実現する、音楽の魅力のひとつなのでしょう。

音楽を聴くとき、作る人の想いやバックグラウンドを想像しながら聴くのが楽しい、というシンガーソングライターの音楽特有の魅力に惹かれるという根っこの部分はいまでも変わりません。それでも豊崎さんの音楽から、彼女のパーソナルな部分を感じてやまないのは、その音楽が豊崎さんが歌うことを意識して作られた曲で、それに対して豊崎さんはどうアプローチするべきかを考えたうえで自分のものとして声をのせているから。その繰り返しで培ってきた、作る側と歌う側の信頼感がそれをより一層際立たせるのだと思います。


次がたぶん最後かと、、